不動産の表示に関する公正競争規約

「南向き」という広告だったが実際は違った→一方的な解約はできない。
今住んでいる賃貸マンションの契約期間がもうじき満了するので、新居として分譲マンションを探していました。私の妻は病気がちなので、環境を重視して日あたりと通風の良い物件を希望していました。先日、A不動産に「南向き・日当たり良好」と表示されたマンションの広告が張り出されていました。そこで業者と現地見分をしましたが、妻も気に入ったので手付金を払ってきました。その後、妻ともう一度現地を訪れたところ、西日が強く差し込んでいました。正確に方位をはかってみると、マンションは西南西きでした。夏の夕方などかなり室温の上昇が予想されるので、解約し、手付金を返還してもらいたいのですが。

近年、健康を重視するライフスタイルから、日照、通風。静寂を基準に住宅を選択する人が増えてきています。特にあなたのように、家族に病気がちの人や高齢者がいる場合はなおさらでしょう。また確かに、西日が強いと、夕方はかなり室温が上昇します。
問題は、西南西向きの部屋が「南向き」にあたらないことを理由として契約が解約できるかです。
不動産構成取引協議会連合会が作成している不動産の表示に関する公正競争規約では、「物件の採光、通風、日照、眺望等について、実際のものより優良であると誤認される恐れのある表示」を禁止しています。
誤認されるかどうかは、社会の取引通念に従って判断されます。たしかに西南西は真南ではありませんが、誤認される表示と言い切れるかが疑問です。また現地検分をしたときに、方角については容易に確認できたはずですから、あなたにも重大な不注意があります。そのため一方的な解約は難しく、交渉して合意解約の上、手付金の返還を求めるべきでしょう。

2017-12-14 12:13 [Posted by]:不動産の弁護士・税理士 東京永田町法律事務所