手抜き工事の契約解除
耐震工事の名目で手抜き工事をされてしまった→とにかく契約を解消することを考える。
私の近所に住む1人暮らしの高齢者Xさんの家に、先月、リフォーム会社の営業マンと名乗る若い男3人がやってきました。そして「地震に耐えられる家かどうかの検査を無料でサービスしています」といって、床下や屋根裏を調べました。その結果、「震度6程度の地震があると、瞬く間に倒壊する危険性があります。300万円ですぐに補強工事ができます」とXさんに強くリフォームを迫りました。Xさんは驚いて、かなり高額だが命には代えられないと300万円を支払って、補強工事をしてもらいました。
ところが、私が工事の結果を見てみたら、簡単な補強版をボルトで留めただけのずさんな工事だとわかりました。このままではXさんがかわいそうなので何とかなりませんか。
最近、そこそこお金のある1人暮らし高齢者を狙った、このような詐欺まがいのリフォーム工事を行う業者がいるようです。補強工事以外に屋内の改装をするパターンもありますが、いずれも素人的ずさんさで、明らかに仕事とは釣り合わない法外な代金をとっていきます。
被害にあったXさんは真にお気の毒であり、Xさんを法的に救済するには、工事請負契約を解消して300万円を取り戻す方法があります。
まずXさんの家が、本当に震度6の地震で倒壊するのかです。これが嘘であればXさんが契約を結ぶためにした意思表示は取り消したり、無効であると主張することができるのです。また仮に、本当に倒壊する危険性があるとしても、300万円に見合った工事がなされていないので、それを理由に契約を解除し、300万円の返還を請求することもできます。
いずれにせよ、弁護士に相談してみるとよいでしょう。