特別の報酬(通常報酬+交渉経費)の請求

特別の報酬を請求したが……
A会社から「自社ビル用地に適した更地の土地があり、所有者Bに売却の打診をしてみたがうまくいかない。売却の交渉をしてほしい」という依頼を受けました。売買が成立したら相応の手数料を支払うことの約束をしました。Bとの交渉は困難をきわめましたが、何とかA社の予算内で契約が成立しました。交渉はかなりの回数に上り、人件費などの経費が予想以上にかさんだことから、A社に対して媒介の報酬(通常報酬+交渉経費)として売買代金の5%に相当する額を請求しました。ところがA社は交渉経費の負担はできないといいます。

宅建業法46条2項は、報酬告示で規定された額を超えて報酬を受領してはならないと規定しています。また、47条2号は不当に高額の報酬を要求する行為を禁止しています。
売買の交渉(媒介行為)とともに、媒介業務以外のほかの業務の依頼も受けたときには、媒介報酬とは別に報酬を受けることも可能です。ただしその場合には、媒介業務との区分を明確にするために、媒介契約とは別に、業務内容、報酬額などを明らかにした書面により契約を締結することが必要です。本件では、売主の同意を得るまでに相当の苦労があり、金銭に換算すると相応の経費が掛かっているとは思われますが、それはあくまでも媒介業務の中の経費ですので、別途請求することはできません。宅建業法違反に注意します。

2017-12-14 16:04 [Posted by]:不動産の弁護士・税理士 東京永田町法律事務所