登記済証を紛失した場合、土地を売ることはできないのか

父から相続した土地を売却することになりましたが、権利証が見当たりません。この場合、どのような方法をとればよいでしょうか。

不動産売買による所有権移転登記は、物件の新所有者と前所有者が共同で申請します(書面またはインターネットによる 不動産登記法60条)。その場合、申請書には原則として、売買契約書(または登記原因証明情報)、登記義務者の印鑑証明書、権利に関する登記済証(または登記識別情報)、登記権利者の住民票抄本、土地の評価証明書などの添付が必要です。なお、新不動産登記法で導入したオンライン申請は、現在すべての法務局で申請できます。登記権利者には、従来の登記済証(一般には権利証)の代わりに偽造のできない登記識別情報(パスワード)が交付されます。ただし、従来の権利証が使えなくなるということではありません。
権利証を紛失した場合、従来は当該不動産を管轄する法務局で、不動産を登記したことのある成年者2人以上によって売主などの登記義務者に間違いないことを証明する保証書を作成してもらい、それを権利証の代わりに登記申請書に添付していました。しかし、新不動産登記法では保証書の制度が廃止されました。代わって、登記申請後一定期間内に登記義務者から当該申請が適法である旨の申出があって始めて登記所が登記手続きをとる①事前通知制度、弁護士や司法書士など資格者代理人から登記義務者が本人に間違いない旨の情報が提供され、登記官がそれを相当と認めた場合に、登記手続きが取られる②登記官による本人確認、③公証人による認証、という3つの制度が設けられました。なお、オンライン申請において交付される登記識別情報を紛失した場合も同様です。

2019-10-24 14:55 [Posted by]:不動産の弁護士・税理士 東京永田町法律事務所