遺産分割協議が済んでいない土地を購入してしまった

単独相続したという相手から土地を買ったがほかに相続人がいた→原則として相手の相続分しか所有権を取得できない。
資産家Aの長男Bが私に「父から相続した土地を買ってくれ」と持ち掛けてきました。ちょうど、家を新築する土地を探していた私は、現地を見て気に入ったので、その土地を購入しました。登記簿上では土地の名義人がBの単独所有になっていたので、Bから私名義に所有権移転登記をしました。
ところが後日、Bの弟Cが「あの土地は兄Bと自分が共同で相続し、まだ遺産分割協議が済んでいない。兄には管理を任せていただけだ」と抗議してきました。私は土地を手に入れられないのでしょうか。

この場合、原則としてあなたはその土地の所有権のすべてを取得することはできません。
相続により、BとCはそれぞれ持分2分の1ずつで土地を取得し、共有関係にありました。ですから、Bが他人に譲渡できる土地は自分の持ち分だけです。したがってあなたはBの持ち分2分の1だけを取得し、Cと共有することになります。
そこであなたとしては、Cと協議して土地を半分ずつに分割してもらうか、Cに代金を提供して土地の所有権すべてを取得するかを検討する必要があります。またBに対しては代金の半分を返還請求することができますが、家を新築するという目的が結果的に達成できないようなら、契約を解除して損害賠償を請求することも可能です。
なおこの場合、Cにも責任があります。Bに土地の管理を任せて、登記がBの単独所有になっていたのを知っていながら放置していた点です。よって、例外的にあなたが土地所有権すべてを取得できる可能性もあります。ただかなり専門的で微妙な問題ですから、弁護士に相談してみるとよいでしょう。

2017-12-14 15:09 [Posted by]:不動産の弁護士・税理士 東京永田町法律事務所