地盤が軟弱で建売住宅の家が傾いてしまった

戸建の建売住宅を買って1年半ほどで、壁にヒビがはいって傾き始めました。建築士に見てもらったところ、その土地は蓮地であったところを造成したところで、地盤が軟弱なため家が傾いたことがわかりました。どのようにしたらよいでしょうか。

建売住宅を販売した不動産会社が、その敷地を造成したのであれば、責任はその不動産会社が負わなければなりません。造成業者に造成工事を請け負わせた場合でも同様です。 元々蓮地であった場所の造成という軟弱地盤の理由が、一般消費者に容易に発見できない「隠れた瑕疵」に当たると考えられる場合、売主の瑕疵担保責任が認められます(民法570条)。壁という構造耐力上重要な部分の瑕疵なので、その担保期間は引渡しから10年間です。この期間内であれば、買主は売主に対して損害賠償や、住宅の欠陥が修繕できない場合には契約解除を請求できます。今回の場合は地盤についての瑕疵であり、地盤を補強するために工事を行うにしても物理的に困難です。そこで、契約を解除し、建売住宅を購入するために支出した費用を回収するのがよいでしょう。

2019-10-24 14:20 [Posted by]:不動産の弁護士・税理士 永田町法律税務事務所