都市計画道路の指定がなされた土地
知らずに都市計画道路の指定がなされている土地を買わされた→都道府県の宅建業を取り扱う所管課に相談する。
私はまもなく定年を迎えるので、老後を過ごす家を探していました。たまたま知人に紹介された不動産業者Cに相談したところ、家を建てるのに手ごろな更地に案内されて、私も気に入ったので契約をしました。ところが、家を建てる前に建築確認の制限がないか、市役所で調査したところ、私が購入した土地には都市計画道路の指定がなされていることが判明しました。市役所で聞くと家は建てられないとのことで、これでは土地を購入した意味がありません。どうすればいいのでしょうか。
都市計画道路の指定がなされると、その区域内では一時的には都道府県知事の許可を受けて木造2階立て以下の建物は建てられますが、いずれは撤去しなければなりません。あなたのように老後を過ごすための家なら堅固な建物でしょうから、都道府県知事の許可はまず下りないでしょう。あなたは家を建てられない土地を買わされたということになります。
家を建てるために購入した土地について、家を建てられないような制限が課せられていたということは、土地に瑕疵(欠陥)があったことになります。したがって民法の規定によって売主は担保責任を負います。そこで買主であるあなたは契約を解除してCに損害賠償を請求することができます。
また都市計画法は不動産を売買する上で重要な事項です。ですから、土地計画道路の指定を受けた土地を取引する場合は、宅地建物取引業法上、業者にそのことを説明する義務があります。Cはあなたに何の説明もしていないので、明らかに宅建業法違反が認められます。そこで都道府県の宅建業を取り扱っている所管課に相談して、Cに対して指導してもらうとよいでしょう。