電気・水道未整備の宅建業法

「電気・水道施設整備済」とあったが、実際は未整備だった→契約違反を理由として整備費用を請求できる。
私は、新設される駅の前で、中華料理店を始めようと思って、かなり早い段階で駅前の土地を購入しました。S不動産で購入したのですが、広告では「電気・水道施設整備済」とあったので、安心していました。
ところが、駅も開通していざ店舗を建てようとしたところ、建設業者から「肝心の電気・水道施設はまだ未整備のままで、使用できるようにするためには150万円かかる」といわれました。S不動産に150万円を請求できないものでしょうか。

まず、あなたとSの間の契約で電気・水道設備の設置が解約内容になっていたかを確認します
土地売買契約書によって電気・水道施設の設置が契約内容として明記されていれば話は簡単です。またそういった記載がなくても、Sが「電気・水道施設整備済」と広告でうたっていて、あなたはそれを見て契約しています。しかもあなたの場合、中華料理店を営むために土地を購入したのですから、Sがそれを知っていたのだとすれば、なおさら、電気・水道施設の整備が必要不可欠であることはわかっていたはずです。したがって、あなたは契約違反を理由として、Sに150万円を請求できます。
次に、電気・水道の整備は、日常生活にとって重要なものです。そこで、宅建業法ではこれらについては、重要事項として業者に説明義務が課されています。そのため、土地の売買契約締結の時点で、未整備であること、整備に費用が掛かることを説明していないと宅建業法に違反することになります。
あなたの場合、契約締結の事件で、電気・水道施設の未整備も費用の点も全く説明を受けていません。よってこの点でも、Sの責任を追及することができます。

2017-12-14 12:19 [Posted by]:不動産の弁護士・税理士 永田町法律税務事務所