不動産公正取引協議会に通告
駅から徒歩15分」という広告は噓だった→不動産公正取引協議会に通告することもできる。
結婚したので、新居に手ごろな建売住宅を探していましたが不動産業者に相談したところ、良い物件が見つかりました。現地見分を希望したら、自動車で案内してくれました。間取りや外観なども気に入ったので、再び店舗に戻って手付金を払って売買の予約をしました。
ところが次の日曜日に妻と2人でもう一度現地見分に行ったところ、「駅まで徒歩15分、バスで5分」とあるのに、実際に歩いたり、バスに乗ってはかってみると、倍以上の時間がかかりました。話が違うので業者の店舗に行って「解約するから手付金を返してほしい」と抗議したら「手付金は返せない」とのことです。納得がいかないのですが、手付金は戻ってこないのでしょうか。
あなたのケースのような話は意外とあるようです。徒歩何分やバス何分といっても、人によって歩行速度は異なりますし、道路事情によってバスの時間も左右されます。
そこで客観的に適正さを保つために不動産公正取引協議会が「不動産の表示に関する公正競争規約」という自主規約を定めています。この規約の施行規則によると、徒歩何分と表示する場合は、80メートルあたり1分を要するものとして算出しています。また通勤時に利用できるバスがある場合には、そのことを明示しなければなりません。
多少の誤差は仕方ありませんが、この基準に照らしてみて、やはり倍以上の違いがあったり、バスの運行についての記載がないようでしたら問題です。その場合、あなたは「錯誤」を理由として契約の無効を主張し、手付金の返還を請求することができます。それでもDが返還に応じない場合は、各地区の不動産公正取引協議会に対して返還を警告するように通告することができます。