敷引
賃貸借契約において、契約終了時に敷金あるいは保証金のうち一定の金額を返還しない旨の特約を付すことです。敷引特約とも呼ばれ、関西に多いと言われますが、関東にもあります。敷引の性質については、当事者間で明確な合意があれば合意内容に従い、明確な合意がない場合には、賃貸借契約成立の謝礼や自然損耗の修繕費用、または更新料免除の対価、あるいは賃貸借契約後の空室損料など、さまざまな要素を含むと解されます。敷引特約の有効性については裁判上判断が分かれており、賃料の2〜3.5倍程度の敷引は有効で、それ以上の高額になる場合は特段の事情がない限り無効とされる傾向にあります。