土地を担保にとる場合の融資者の留意点

土地を担保に取る場合に土壌汚染の観点から注意すべきことがありますか。

土地の抵当権者は、土地の所有者ではありませんし、占有者でもありません。しかし土地の質権者は土地の占有者ですから、土地の所有者等に入りますので注意が必要です。また土地の譲渡担保を得る場合も、担保のためとはいえ、土地の所有権を取得するため、土地の所有者等に入りますので、注意が必要です。なお債務者が倒産状態になって、金融機関が債務者を事実上管理し、金融機関から債務者の役員として人が派遣されてきて、債務者の事業が金融機関の管理に事実上入ってしまった場合は、土地の管理者とみなされるリスクがあります。ただし土地の所有者等にいう「管理者」とは、「土地の掘削等を行うために必要な権原を有する者」が土地の所有者以外の者にあるとみられる場合に限定して、この法律を適用することを環境省が明らかにしていますので、かかる状況か否かで判断を行うべきものと考えます。
担保に取得した土地を自己競落した場合には、転売までの短期間は、土地がいくら指定区域の指定水準を超過していても、モニタリング調査や立ち入り禁止を指示するにとどめ、それ以上の汚染の除去等の措置の指示は出さないものとされています(施工規則42条)。
なお当然ながら担保にとった後に土壌汚染が判明すれば担保付債権の評価に影響があります。特に、破綻懸念先や破綻先への債権は評価減を行う必要が出てくるなどの問題が発生しえます。また債務者が土壌汚染の対策費用の負担に耐えられなかったり、イメージの悪化により資金繰りに窮するといった信用リスクもあることに注意が必要です。

2017-12-13 15:40 [Posted by]:不動産の弁護士・税理士 東京永田町法律事務所