不動産保存の先取特権
不動産の保存行為を行った場合に、保存に要した修繕額などについて、優先的に弁済を受けられる権利で、弁済者の特定の不動産に対する先取特権の一種です。不動産の保存を原因として生じた債権の債権者は、債務者の特定の不動産に対する先取特権を有します。具体的には、動産担保の先取特権と同様に、不動産の所有権保存登記をした者等は、かかった費用に関し、保存の対象となった不動産によって他の先権者に先立って弁済を受けられます(民法326条)。
不動産保存の先取特権の効力を維持するためには、登記が必要です(同法337条)。